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2005年01月12日

EVM(アーンド・バリュー・マネジメント)

大学院の授業でプロジェクト管理の手法についてはちょっとだけかじったけど、
では実際現場で何が使われているかというと、うちの会社(チーム)ではこれ。

EVM(Earned Value Management)は、プロジェクトの進捗を価値(お金)で表現するという手法。

EVMの基本となるデータは以下の3つ。
+---------------------
PV(Planed Cost:計画価値)・・・計画上のある時点までに消費されているはずの承認されたコスト
EV(Earned Value:出来高)・・・ある時点までに完了した作業で計画上の予算化されたコスト
AC(Actual Cost:実コスト)・・・ある時点までに完了した作業で、実際に費やされたコスト
+---------------------

あとは、この3つを四則演算で組み合わせることで、
以下の値が求められます。

BAC (Budget At Completion: 完了時総予算) = PVの完了日までの総計
SV (Schedule Variance: スケジュール差異) = EV - PV
CV (Cost Variance: コスト差異) = EV - AC

SPI(Schedule Performance Index: スケジュール効率指数) = EV / PV
CPI(Cost Performanve Index: コスト効率指数) = EV / AC


そして、これらの値から導かれる予測値は、以下の通りになります。

EAC(Estimate At Completion: 完成時予測コスト) = AC + (BAC - EV) / CPI
VAC(Varianve At Completion: 完成時差異) = BAC - EAC
ETC(Estimate To Compketion: 残作業コスト見積り) = EAC - AC

(きっと、具体例があったほうがわかりやすいのだけど・・・。)

以上をグラフ化すると、下のページにあるような形に表すことができます。

http://www.proseed.co.jp/jp/evm/evm2.htm

正直、単純な四則演算と考えれば、理屈は全然難しくなくて、でも、これを用いることで、
長い間ソフトウェア開発において使われてきた「人月」という曖昧な基準を用いるより、
よっぽど根拠のある値が得られます。(ちなみにうちのサブの週間進捗ではこれが毎回登場する。)

もともと、EVMは米国国防総省で作られたものらしいですが、
米国以外でも、カナダ、英国、スウェーデンなどでも国内規格として利用されているほか、
最近では日本でも経済産業省が採用を推進してるようですので、
きっと、これから、この業界どこに行ってもEVMは避けられないと思います。
ですので、自分なりに少しでも理解しようということで勉強中。



参考:
・深沢 隆司 、「48のキーワードから学ぶ実践プロジェクトマネジメント」、翔泳社、2004
・プロジェクトマネジメントユニバーシティ http://www.pm-university.com/home/lesson
など。



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投稿者 ling6boye : 2005年01月12日 22:59

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