『マスター・キートン』(MASTER KEATON)

(監督:小島正幸、原作:浦沢直樹、勝鹿北星、販売元バップ、1999)
浦沢直樹・勝鹿北星の漫画をアニメ化。
DVDは全13巻、TV未放映の13話を含む独立した短編ストーリー39話を収録。

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主人公・平賀=キートン・太一は、非常勤の大学講師(考古学者)にして、世界最大の保険組織のオプ(調査員)。
だが、その経歴は、英・オクスフォード大卒にして、SAS(イギリス空挺特殊部隊)でサバイバル技術のマスター(教官)という軍の元エリート。
そのストーリーのメインは、(日本では馴染みのない)保険のオプとしての仕事。探偵として、交渉人として、ときに犯人のアジトに突入もする。
一見奔放にも見えて、飄々として見えるそのキャラクターとは裏腹に、歴史や文化に長けた知性と、その洞察力、行動力で数々の事件を解決する姿は、越後のちりめん問屋の隠居、『水戸黄門』にも似てる。
ストーリーは、20世紀の歴史、とりわけ、’89年のベルリンの壁崩壊の影響を強く汲んでいて、共産主義時代のロシア(ソ連)、東ドイツ、ナチスの歴史とともに人生を歩んできた登場人物が多数登場。
その中で、友情、家族愛、生死など、人生論を描いたエピソードが多いのが特徴的。
サバイバル技術から歴史考証までしっかり調査されてて、ちょっと考えさせられて、そして、とにかく面白い!!
・・・
漫画では全18巻・144話あり、DVD化されていないストーリーは単行本で読むしかないのだが、
実は、そんなマスター・キートンの単行本が、最近、書店で見つけるのが困難に。
週刊文春(2005年5月26日号)によると、(そこになぜ『美味んぼ』の雁屋哲が登場するのか不可解だが)大人の事情によって、絶版となっているため。
TVKのsaku sakuの増田ジゴローの問題といい、権利問題で一般読者(視聴者)が困るという事態は、ホントどうにかして欲しいと思う。
参考URL:
・Wikipedia[Masterキートン] http://ja.wikipedia.org/wiki/MASTERキートン
・MASTER KEATON STREET http://triplebridge.hp.infoseek.co.jp/
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☆(9/16)ヨドバシカメラ・マルチメディアAkibaオープン
→開店翌日に久々に秋葉原で降りてみたら、駅周辺の人の流れがすっかり変わってました。