るーぷる仙台でまわる杜の都・仙台

市内観光地をめぐる循環バス「るーぷる仙台」で仙台観光してきました。
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▲定禅寺通の乙女像


市内巡回バス「るーぷる仙台」は1日600円で乗り放題で、市内の様々な観光地に行けるそうで、
実家仙台に帰省するこの機会に、「るーぷる仙台」を使って仙台観光に出掛けました。
▼るーぷる仙台
http://www.kotsu.city.sendai.jp/bus/loople/index.html
「るーぷる仙台」は、1周1時間のコースを15分に一本(8月以外の平日は20分に一本)の間隔で、
以下の順番で巡回します。(逆周りコースはありません。)
①仙台駅
②青葉通り一番町
③晩翠草堂前
④瑞鳳殿前
⑤博物館・国際センター前
⑥仙台城址(青葉城址)
⑦青葉山植物園ゲート前
⑧理学部自然史標本館前
⑨仙台二高・宮城県美術館前
⑩メディアテーク前
⑪定禅寺通市役所前
⑫地下鉄広瀬通駅
⑬仙台駅前
仙台観光と言えば、やはり伊達政宗。特に、レキジョ(歴史好きな女性)に代表される歴史ブームもあり、
独眼竜こと伊達政宗の人気が高く。ただそれだけじゃないのが、仙台です。
はじめに、今回の旅を通して学んだ「るーぷる仙台を利用した旅のポイント」を、
列挙してみます。

<旅のポイント>

☆仙台駅9時始発、16時発が最終&1周1時間。
→昼食時間、観光時間、パスの間隔を考慮し予定を組む必要があります。意外と時間はありません。
☆人気スポットは、No.1は⑥仙台城址(青葉城址)、No.2は④瑞鳳殿前、No.3は⑤博物館・国際センター前。
→逆に東北大学の施設である、⑦、⑧は遠いこともあり、人気薄。
☆歩くことも視野に。
→⑤博物館・国際センター前と⑨仙台二高・宮城県美術館前の間は、
道1本で、徒歩5分~10分程度。
①⇒⑫の逆ルートのバスがないことを考えると、
時間の節約の意味を込めて、徒歩で歩けるところは歩いてしまいましょう。
☆るーぷる仙台は、アナウンスを聞きながら、乗りっぱなしでもOK。
→録音のアナウンスで名所の観光案内も流れますが、
それに加えて運転手さん独自の観光案内も参考になります。
(運転手さんそれぞれ微妙に違います)大げさな話、どこにも降りずに1周してみるのもありだと思います。
以下、今回の旅の記録です。

<旅の記録>

③晩翠草堂前

入場無料
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晩翠草堂は、「荒城の月」の作詞者・土井晩翠が晩年をすごした邸宅。
土井晩翠(1871~1952)は仙台出身の英文学者。詩人初の文化勲章受章者。
海外文学の翻訳のほか、東北大学の前身・第二高等学校で教鞭をとり、
仙台弁訛りの英語を教えていました。
晩翠草堂は、仙台空襲で家が焼失したことを知った教え子たちが、恩師のために作った邸宅。
市の中心部にありながら、今もなお、ここは昔ながらの風情を残します。
ちなみに、晩翠草堂は家の中を見学でき、説明テープが流れつつ、管理のおじさんからの説明もあります。
「荒城の月」は仙台城(または、会津の鶴ヶ城)をイメージして作詞されたと言われていますが、
「荒城の月」と言えば、作曲の瀧廉太郎の方が有名。
全国的には晩翠はあまり有名ではなく、ここでバスを降りる方は少ない。
それだけに、逆に、ここは穴場かも。

④瑞鳳殿前

URL:http://www.zuihoden.com/
観覧料:550円(るーぷる1日乗車券提示で割引あり)
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伊達政宗を祀る霊廟。
桃山様式の建築で、戦前国宝に指定されるも、空襲により焼失し、
1979年に再建。敷地内には、二代忠宗を祀る感仙殿、三代綱宗を祀る善応殿もあります。
ちなみに、瑞鳳殿に向かう登りの階段は「仙台62万石」にちなみ62段、
下りの階段は政宗の享年にちなみ70段とされていますが、真偽のほどはお確かめください。

⑤博物館・国際センター前

無料(期間限定)
*工事のため、2009年8月31日(月)~2010年4月19日(月)は、休館となります。
■魯迅像
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■政宗像
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仙台市博物館は、仙台城三の丸に位置。江戸時代当時の仙台城のパノラマ、
伊達政宗の甲冑や、支倉常長の肖像画を展示しています。
博物館の裏手には魯迅(「阿Q正伝」)、林子平(「海国兵談」)、阿部次郎(「三太郎の日記」)、
島野武元市長等、仙台ゆかりの人々のありとあらゆる銅像、石碑、レリーフが溢れています。
伊達政宗像は元々は騎馬像で戦時中に金属類回収令により胸像となっています。
運動がてら、⑤博物館・国際センター前~⑥仙台城址(青葉城址)は、徒歩で移動してみました。
■五色沼
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日本フィギュアスケート発祥の地。明治23年(1890年)に外国人がここでフィギュアスケートをはじめ、
後に指導を受けた学生がその普及に努め、
時代は流れて、2006年にトリノ五輪金メダリスト・荒川静香(仙台出身)を生み出すのです。
■大手門跡(隅櫓)
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■支倉常長像
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伊達政宗の命により、慶長遣欧使節としてスペインとの通商を求めて派遣された家臣。
サン・ファン・バウティスタ号で航海し、時のローマ法王と謁見するも、
目的であったスペインとの交渉は失敗。常長は7年に渡る航海を終え仙台に戻るのですが、
時代は鎖国・踏絵(キリスト教禁教)の世に突入しており、失意のまま世を去ることになるのです。

⑥仙台城址(青葉城址)

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仙台城(青葉城、五城楼)は、1601年伊達政宗により築城された城で、2003年国指定史跡に。
築城時から(太閤・将軍に警戒されないため)天守は作られなかったこともあり、
観光地としてインパクトは弱いですが、仙台で一番有名な、「政宗公騎馬像」(小室達・作)があり、
仙台でNo.1の記念撮影スポット。その原型は、仙台市博物館の胸像と同一です。

⑨仙台二高・宮城県美術館前

入場料:300円(るーぷる1日乗車券提示で割引あり)
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宮城県美術館。特に、おすすめは併設の佐藤忠良記念館です。
佐藤忠良氏は宮城県生まれで、東京美術学校(現東京藝術大学)卒の著名な彫刻家。
佐藤忠良記念館は佐藤忠良氏から寄贈を受けたブロンズ像を展示する施設で、
人々の生き生きとした顔・姿、子供の表情、裸婦像が展示されています。
インパクトがあったのは、「記録をつくった男の顔」。(=若き日の一本足打法のあの人)
館内では、NHK制作のビデオが流れており、佐藤忠良氏による粘土による制作風景から、
石膏屋、鋳物屋、仕上・加工屋の連携により、ブロンズ像が制作されていく過程を見ることができます。
(1つのブロンズ像に同型の石膏像が存在する意味が良くわかります。
ちなみに、伊達政宗騎馬像が2つ存在する理由は、戦火を逃れて、石膏像が残っていたおかげです。)

⑩メディアテーク前

URL:http://www.smt.city.sendai.jp/
せんだいメディアテークは、文化・メディア・アートの総合発信拠点。
建築家・伊東豊雄氏による設計で、定禅寺通り沿いでガラス張りの斬新な建物が道行く人の目を引きます。
5階~7階は、各種イベントスペース。
2階はライブラリー、3・4階は仙台市民図書館となっており、
仙台での「おさぼりスポット」として最適なスペースと言えるでしょう。

⑪定禅寺通市役所前

■勾当台公園の谷風像
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江戸時代の大横綱・谷風梶之助の実寸像。仙台市霞の目の出身。
近くで見ると、かなりごついです。

<まとめ>

今回は、時間の関係でパスしましたが、
⑦青葉山植物園ゲート前&⑧理学部自然史標本館前のあたりを、
大学の研究棟を眺めながら、歩くのも悪くないです。
また、仙台と言えば、「るーぷる仙台」のコースだけがすべてではありません!
野球好きなら、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・Kスタ宮城。夜の街なら国分町。
ということで、仙台観光おすすめです!(by仙台出身者)