大磯を歩く

JR東日本主催の「駅からハイキング(期間設定コース)」で
神奈川県中郡大磯町を歩いてきました。
▼日本最初の海水浴場・照ヶ崎海岸
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■基本情報

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【主催】JR東日本・駅からハイキング(期間設定コース)
【タイトル】湘南の奥座敷・大磯を歩こう
【開催期間】2010/07/01~2010/09/30
【距離】10.5km
【分類】自然ハイキング、文化・歴史、ほとんど平坦
【地図】GoogleMap
【通過ポイント】
 ▶スタート:駅前観光案内所
 ✅①地福寺
 ✅②照ヶ崎海岸
 ✅③鴫立庵
 ✅④旧別荘群の小径
 ✅⑤西長院
 ✅⑥六所神社
 ✅⑦県立大磯城山公園 [Check Point]
 ✅⑧旧東海道松並木
 ✅⑨旧島崎藤村邸
 ▶ゴール:駅前観光案内所
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■駅からハイキングとは

駅からハイキングは、JR東日本主催のウォーキングイベント。
開催日が決まっている「イベントコース」と開催期間が決まっている「期間設定コース」があり、
イベントコースはWebでの事前予約が必要で定員あり。
(期間設定コースは期間中当日自由参加で受付。)
開催スケジュールは、以下のWebページでどうぞ。
https://www.jreast.co.jp/hiking/
今回「駅からハイキング」初参加で、期間設定コースの「大磯」に行ってきました。


■ウォーキングの記録

<スタート:駅前観光案内所>

スタート地点は「大磯駅」を出て左手、「Oiso Beach」の青いゲート下、
交番隣りにある「駅前観光案内所」。
初参加なので「駅からハイキング一般会員」カードの作成手続き、
参加名簿に記入後、ウォーキングマップの配布を受けて、スタート。
本日参加者は自分で9人目。
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――0.4km歩く――
住宅街へと進みます。

<地福寺>

【所在地】神奈川県中郡大磯町大磯1135
【正式名称】船着山地福寺
【宗派】真言宗
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参道左手に、大磯を終の棲家とした小説家・島崎藤村(1872-1943)の墓所があります。
境内は白梅の老木に囲まれており梅の名所として有名とか。
――0.5km歩く――
国道1号線に出て、照ヶ崎海水浴場碑を左手に曲がり直進します。

<照ヶ崎海岸>

別名・こゆるぎの浜。1885年、初代陸軍軍医総監の松本順(1832-1907)が、
ここ照ヶ崎海岸に日本最初の海水浴場を開設した。
ちなみに、当時の海水浴はレジャーではなく医療手段だったとか。
日本最初の海水浴場には諸説あり、岡山の沙美海岸、兵庫の須磨海岸、
愛知の千鳥ヶ浜、三重の立石浜など。
※松本順氏の父は、順天堂大学の起源・蘭方医学塾(和田塾)を創設した佐藤泰然氏(1804-1872)。
▼松本順先生謝恩碑(左)と海水浴場発祥地の碑(右)
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鉄道唱歌「大磯」
「支線をあとに立ちかえり わたる相模の馬入川 海水浴に名を得たる 大磯見えて波すずし」 
 
 

――鴫立庵まで0.5km歩く途中――
照ヶ崎海水浴場碑からすぐそばに「新島襄終焉の地」

<新島襄終焉の地>

新島襄(1843-1890)は、同志社大学の前身である同志社英学校の創立者。
21歳のとき、国禁を犯して函館から米国へ渡り、理学、神学を学ぶ。
日本にキリスト教主義の大学を設立すべく31歳で帰国。
翌年、同志社英学校を設立。大学設立のため東奔西走するなか倒れ、
静養先で志半ば46歳で死去したのが、ここ大磯・百足屋旅館跡。
 
▼新島襄終焉の地の碑
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▼湘南発祥の地の碑
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<鴫立庵(しぎたつあん)>

【所在地】神奈川県中郡大磯町大磯1289
【入館料】100円
京都・落柿舎、滋賀・無名庵とともに、日本三大俳諧道場のひとつ。
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――0.4km歩く――
国道1号線を直進し、大磯町役場の先を左折。

 

<旧別荘群の小径>

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――2.5km歩く――
国道1号線から滄浪閣前で左折、西湘バイパスを左に見ながら、
こゆるぎ緑地を進み、再び国道1号線に戻ります。

 

滄浪閣(そうろうかく)

滄浪閣は、初代内閣総理大臣・伊藤博文(1841-1909)の邸宅。
(小田原市の同名の住居・滄浪閣を引き払った後、大磯に移転。)
伊藤博文の死後、朝鮮の李王家に売却。
第二次大戦後、米軍に接収された後、西武グループの所有となり
「大磯プリンスホテル」の別館として2007年3月31日まで営業されますが、
グループの経営不振から売却へ。
町が買取を試みるも提示額の隔たりが大きく頓挫、
老人保健施設を経営する企業に買収され、
外観を保つ形で工事されることとなりましたが、
以来工事中の看板が出たまま立ち入り禁止状態。
▼滄浪閣跡
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▼こゆるぎ緑地
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<西長院>

【所在地】大磯町国府本郷513
【正式名称】切通山西長院梅林寺
【宗派】浄土宗
本尊は石造地蔵菩薩立像。行基(668-749)作と言われ、通称・身代わり地蔵尊。
(大磯町指定有形文化財)
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――1.7km歩く――
ひたすら、国道1号線を小田原・国府津方面へ進み、大きな鳥居が右手に見えたら右折。

 
 

<六所神社>

【所在地】神奈川県中郡大磯町国府本郷935
【URL】http://www.rokusho.jp/
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――2.0km歩く――
国道1号線沿いに戻る途中、交差点に大きな石(標石)。さらに旧東海道方面へ。

<「国府祭(座問答)」の標石>

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<県立大磯城山(じょうやま)公園>

【所在地】神奈川県大磯町国府本郷551-1
【URL】http://www.kanagawa-park.or.jp/ooisojoyama/
旧三井財閥別邸跡に作られた敷地面積7haの県立公園。展望台、大磯町郷土資料館など。
(展望台からは、晴れていれば、富士山が見えるとか。季節がら、残念ながら見えず。)
今回のウォーキングでは、「城山公園管理事務所」がチェックポイント。
受付前にスタンプが置いてあるので、マップに押印して進みます。
大磯町郷土資料館
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――1.5km歩く――

 
 
 

<旧東海道松並木>

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――0.5km歩く――

 
 

<旧島崎藤村邸>

【所在地】神奈川県中郡大磯町東小磯88
【入場料】無料
「破戒」「夜明け前」などの代表作を残した小説家・島崎藤村(1872-1943)の終の棲み処。
「涼しい風だね」という最期の言葉を残して倒れ、翌年死去。享年71歳。
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どれだけの有名人が大磯で亡くなっているかと思ったりしますが・・・。
療養のためや余生を過ごすために、居を構える地。
そんな、別荘地としての大磯の一面が垣間見られます。
 
 
 
――0.5km歩く――
ゴールは目と鼻の先。

 
 

JR大磯駅前

ちょっと寄り道して、駅前のモニュメント裏に記念碑を発見。
1908年(明治41年)に日本新聞社による国内の避暑地百選の投票で1位に選ばれ、
建立された「海内第一避暑地碑」。
明治の大磯のイメージは、今にも増してリゾート地だったと推察されます。
▼海内第一避暑地碑
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<ゴール:駅前観光案内所>

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「大磯特製缶バッチ」+ちょっぴりプレゼントがいただけます。
(プレゼントが何かはお楽しみに!?)


■コースマップ

コースは以下のとおり。

より大きな地図で 大磯(Oiso Walking Tour) を表示


■まとめ

大磯は、歴史好き・発祥の地好きにはたまらない場所。
また、コースも全体に平坦で、ちょうどいい距離でした。◎
今回、焼失した旧吉田邸はコースに含まれて居ませんでしたが、
やはり大磯と言えば吉田茂元首相。吉田邸再建計画の今後の行方が気になります。