CtoBの定義

近年BtoB(企業間電子商取引)、BtoC(企業-顧客間〃)が急成長していますが、
「これからはCtoCやCtoBが見逃せない!」などと企業の重役が講演してたりします。
“CtoC”は顧客間電子商取引。
顧客間での物品(or.サービス)とカネのやり取りであるが、その最たるものはネットオークション。
顧客同士のやり取りであれば、そこにビジネスは介在しないはずですが、
企業がネットオークションの場を提供する、仲介する、配送するという点においてビジネスになり得ます。
Yahoo!オークション が有料化になるのは(本人確認の手数料のみならず)、そういう流れ。
一方、”CtoB”ですが、「日経ネットビジネス」等の雑誌をめくってもなかなか見つからないし,
「情報・通信事典」にもそんな項目はありません。
何故かなと思ったら、それはBtoCに他ならないわけで。つまり企業-顧客間e-コマースです。
では、なぜ”CtoB”などと言ってるかというと、
それは従来のBtoC(例: オンラインショッピング)との差異を強調して独自に定義しているよう。
しかし、独自の定義ほど怖いものはない。
誰がどう見ても違うもの指して「これからは”CtoB”だ」なんて平然と言ってる場合が多い。
(例1)中古販売
普通の商売とは違い、顧客から企業へと「モノ」が販売される。買取り。
(例2)SOHO
これが一番ヒドイ例だと思う。
SOHOの事業主を顧客と見なして、企業との間でサービスなどを取引すると。
SOHOを顧客と見なすあたりが「?」(唖然)
(例3)たのみこむ, 逆オークション
最も一般的な例。顧客から企業へと出された「情報」に従って、企業がモノ、サービスを提供する。
“たのみこむ”はお客さんが「こういうの作って!」とリクエストして、それを企業が作ってくれるもの。
CtoBの例としては、これが一番よく紹介されているようです。
Web検索して、様々なページを閲覧しましたが、
たとえ肩書きのある人が書いていても、(文中で再定義なしに)明らかに解釈を誤ってる例があります。
こういうことになるから、”CtoB”の意味を、ここらで明確に定義すべきじゃないのかなと。
(2011/5/5追記)
「バズワード(buzzword)」の話でした。
「専門用語」を離れたところで語られる「ビジネス用語」はいつの世も変わらず、定義が曖昧。