『眉山 ― びざん ― 』

(原作:さだまさし、監督:犬童一心、出演:松嶋菜々子、大沢たかお、宮本信子、山田辰夫、東宝、2007)
「決めたんだよ。眉山をあの人だと思って、お前と2人ここで生きて行こうって」
母一人娘一人。四国・徳島を舞台に、江戸っ子で気丈な母と娘の関係を描いた物語。
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テーマは「余命」と「親子愛」。
徳島で育ち、東京の会社で働く咲子(松嶋菜々子)の元に、母(宮本信子)が倒れたという連絡。慌てて駆けつけた徳島の病院で、担当医から母の余命宣告が。
長年反発しあってきた母と娘。娘・咲子が、母・龍子宛の手紙の束を読みながら、30年前の母の気持ちでその道を辿り、一歩一歩、母の生き方を理解していくのが最大のポイント。
夫・伊丹十三監督の死去以来の映画出演となった宮本信子さんの演技が立つ作品。
個人的には、山田辰夫さんはじめ周囲を固める脇役たちの(「神田のお龍」の余命を)察しながらも振舞う演技、描写が良いと感じました。また、診療所のシーンなんざ、その設定で、軽く泣けます。
ハイライトは阿波踊りの風景。実際の阿波踊りを、”有名連”の方々などの協力の下、映画のロケのために再現。演舞場で繰り広げられる天水連の奴凧踊りなど、それこそ、本物の阿波踊りのハイライトで、見応えありです。(DVDのDisc2には阿波踊りの風景を十二分に収録。)
劇中、眉山からの風景や、徳島市内の風景が映っており、先月徳島に行ってきた者としては、「ここ知ってる!」ポイント満載で。いつになるか分からないけど、今度は、阿波踊りの頃、徳島に行ってみたくなりました。
#阿波踊りの2拍子のステップ。祭に打ち込む女性って、どうしてこう、綺麗なんでしょう?