『ミュージカル 星の王子さま(Le Petit Prince)』

(原作:サン・テグジュペリ、演出:白井晃、出演:宮崎あおい、岡田浩暉、ブラザートム、ROLLY、松澤一之ほか、ハピネットピクチャーズ、2006)
一言でいうと、宮崎あおいの天才的演技力が光ります。
(もう、少年にしか見えない)
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「星の王子さま(Le Petit Prince)」は、フランスの操縦士・小説家のサン・テグジュペリ(1900-1944)の代表作で、世界各国で8000万部出版されたベストセラー。
本DVDは、2005年8月に新国立劇場で再演された白井晃演出の「ミュージカル・星の王子さま」を収録。


トーリーは、砂漠に不時着した飛行機の操縦士と、小さな星からやってきた小さな王子さまが、砂漠で出会い、他の星で出会った人々・動物たちについて語り、それぞれの世界に帰っていくという物語。
・権威に囚われる王様
・名声に囚われる自惚れ屋
・酒飲みの自分を恥じることを忘れるためにまた酒飲む飲んだくれ
・星の勘定に囚われ所有を主張する実業家
・変わらない命令に従い1分おきにガス灯の点火と消火を行う点燈夫
・机から離れない地理学者
キーワードは「大切なことは目に見えない」。
今まで、「星の王子さま」を読んだことがなく、子供のためのファンタジーなんだろうと思っていましたが、どうやらこれは、大人に向けられたお話のようです。
(子供の代表である)小さな王子が、語る一言一言が、(大人の代表である)操縦士、そして観客(読者)の胸にずしんと響く・・・。
んな小さな王子役は、押しも押されもせぬ名女優・宮崎あおい。
何を演じてもすごいけど、まさか・・・。笑い方も話し方もまさに少年です。
ミュージカルだけあって、操縦士役は、To Be Continuedの岡田浩暉、王様役はバブルガム・ブラザーズのブラザートム、自惚れ屋とキツネの2役を元すかんちのROLLY。バラの花役を元宝塚花組男役の安寿ミラと・・・歌唱力のあるメンバーが揃っています。
小さな王子はほとんど歌わないですが、この布陣なら、正解。(というか名女優も歌は上手くない)
大の見どころ(おすすめ)は、カーテンコール。
感無量の宮崎あおいに、脚本の白井晃さんが優しく微笑むシーン?
是非、最後までごらんください。