(監督:吉川厚志、三原光尋、佐々木浩久、落合崇、原作:山田真哉、出演:小出早織、竹財輝之助、2009)
「監査感激雨あられ、取らぬ狸の皮算用。
どんなにお金を隠しても悪の数字は見逃さない。」
↑パッケージの小出さんケバすぎです。
ビジネス書『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の山田真哉氏によるライトノベルが原作。
元々、公認会計士等の資格の専門学校TAC発行の冊子「TACNEWS」で連載されており、各話ごとに会計のテーマが伴い、簿記・会計のお勉強にもなる会計士のお話。
簿記・会計のお勉強は、会社取引をイメージして学ぶという側面があり、ストーリーと紐付けて会計を学ぶというアプローチに納得です。
ちなみに、ドラマ版は、2008年にBS-iで全12話で放映。
(オーディオノベル版もFebeで配信中。)
主人公は、史上最年少・現役女子大生会計士の藤原萌実と会計士補・柿本一麻で、2人が監査先で様々な会計に纏わる事件を解決します。
【感想】
天真爛漫・傍若無人な女子大生会計士・藤原萌実役を小出早織さんがうまく演じています。本作は、ドラマ「ケータイ刑事」シリーズのスタッフ・キャストによる作品で、主役の小出早織さんも「ケータイ刑事・銭形雷」で携帯電話で事件を解決していた人らしく。
演出やミニエピソード等「ケータイ刑事」を下敷きにしてる雰囲気なので、わかる人には面白いかもしれません。(自分はわからないですが。)
難点は、原作者のオタクぶりが悪い意味で目立つ点。
また、無名な役者さんが多すぎるかなぁと。
【おすすめの話】
第10話「つりざお屋はなぜ潰れないのか?」(原作では「神様のゲームセンター」事件)。 ポイントは、感動ストーリー仕立て&甲本雅裕さんと大西武志さんの演技力です。 原作ではゲームセンター会社を舞台としたストーリーで、ドラマでは釣竿メーカーの話に変わっていますが、映像的にはこれで正解といったところでしょうか。 欠点を挙げるならば、会計のポイントが一切出てこないということ。(会計小説として致命的!?)
【おすすめしない話】
逆にワーストは、ドラマオリジナルの第7話「Kの悲劇! 角川をかける少女」。
ストーリーがひどすぎる・・・(カドカワ書店とスミカワ書店?)の一言に尽きます。
オチは『会計RPG もえビジ/密室の女子大生会計士』のCM?という1話。
(結局、買っちゃいましたが。)
【まとめ】
最近は、ビジネス書の世界でも「会計」に対する注目度が高く、会計をテーマとしたドラマも色々出てきています。 そんな中、本作は気軽に見る会計ドラマという位置づけで、ご覧になるといいと思います。重い話がよろしければ「NHKドラマ・監査法人」でも。