『続・星守る犬』

(村上たかし著、双葉社、2011、税込880円)


しかし「運命の飼い主」
ずいぶんな不良だな

「続・星守る犬/一等星」より。



西田敏行主演で映画化もされた、
お父さんと捨て犬ハッピーの逃避行の話「星守る犬」の続編。

「星守る犬」の忘れ物を拾い集めて、幸せな気分になれる物語。

前作を読んで、
心の中に、なーんか報われないやり切れなさが残った方こそ必見。

<構成>

「双子星」「一等星」の2本立て+「エピローグ」の見開き1ページ。

「双子星」は、
星守る犬・ハッピー(兄)と一緒に、弱った状態でダンボールに捨てられていた仔犬(弟)と、
気難しいお婆さん・長野さんのお話。

「一等星」は、
ペットショップで売れ残ったパグと、育児放棄された少年の話。
(この少年、お父さんの財布を盗んだクソガキです。)
ペットショップの店員さんがめちゃくちゃいい人です。


<感想>

星守る犬で一貫して描かれているのは、
犬の愛らしさと、その対極にある人間社会の問題
(勝ち組負け組、家庭崩壊、熟年離婚、高齢化社会、孤独死、育児放棄)。
そして、そんな対極同士である「犬」と「人間」の関係性。

人それぞれ、社会の中で人生に失望感を覚えながらも、健気な犬の姿に接する中で、
ときに、人は自己犠牲を払いながら、犬と共に生きていることを実感していきます。

ありきたりなコメントですが、
将来(?)、もし家庭を持つことがあれば、私は是非犬が飼いたい。


<余談>

ちなみに、自分がこの本を読むきっかけとなったのは、
伊集院光「深夜の馬鹿力」ポッドキャスト(2012年2月1日分)。
伊集院さんとゲストのエレキコミック・やついさんの爆笑飼い犬トークの中で、
この本が紹介されていました。

伊集院2月1日2012年

犬好きな方は、併せてお聞きくださいねー。


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