確定拠出年金(日本版401kプラン)

20代にして、もう老後の『年金』について考えなければいけない、昨今。
今、会社で年金を確定給付年金から確定拠出年金へ移行する話が持ち上がっています。

「確定給付年金」とは、あらかじめ年金給付額が決まっている年金制度で、企業であれば、適格退職年金制度などがこれにあります。(これまで、大部分の企業で導入されてきた制度です。)
これは、年金を積み立てる段階で定めた予定利率から算出した金額を、定年後に給付する制度ですが、低金利のこの世の中、予定利率どおり運用するのは難しい。利率に満たなかった分は、企業が負担することになり、企業は運用リスクを抱えることになります。
そこで出てきた、都合のいいワードが「自己責任」。自己責任で年金を運用しなさいよという制度が、「確定拠出年金」(DC:日本版401kプランともいう)です。

確定拠出年金の概要ですが、
月々の掛け金は企業側で負担し、運用方法については、運営管理機関を通して、各人が指示を出す。給付は60歳にならないと受けられないが、転職時には、転職先の確定拠出年金に移すことが可能・・・。

労使双方にメリット・デメリットは存在して、
・会社側のメリットは、上記で示した運用リスクを回避できる点。デメリットは、運用方法について従業員への教育が必要になる点。
・個人のメリットとしては、各人のライフプランに沿った資産運用が可能な点、運用にあたって税金がかからない点など。デメリットは、60歳まで年金がもらえず、転職時の転職資金にあてられない点や、運用に失敗すれば年金が保障されない点など。

一般的には、上記の議論ばかりが取り上げられますが、その他、詳しい人に聞くと、意外とバカにできないのが、手数料の問題。
確かに運用にあたっては税金はかからないんだけど、運用指示に当たって、運用の対象を変えるたびに運営管理機関への手数料が発生する。だから、金融の動向に応じて、頻繁に運用対象を変えてくと、そのたびに出費。また、いざ年金を受けようとなったとき、またまた手数料が発生。それが結構高いらしいのですよー。
確定拠出年金のモデルとなった米国の401Kプランは、リスクを負う反面、うまく運用できれば儲けられるという意味で「飴と鞭の制度」と言われてますが、実は、手数料などを考慮するとうまく運用できプラス収支でやっとトントンって感じで、大部分の人にとっては、そんなに薔薇色の制度じゃないってことも言えるかも。

いずれにせよ、2012年3月で、適格退職年金制度の廃止され、それまでに各企業は確定拠出年金に移行するわけでして、「自己責任」の名の下に投資(お金)のこと考えて一生暮らさないといけない(ジブンも含め)今の若い人たちって大変だと思います。

#こんな時代だからこそ、SEとしては、金融系のシステムが面白いと思います。

参考:
確定拠出年金ホームページ http://dcplan.japanpost.jp/


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このページは、ling6が2005年6月 7日 00:00に書いたブログ記事です。

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