『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』

(監督・脚本:原恵一、原作:臼井儀人、バンダイビジュアル、2001)

子供向けのギャグアニメと侮る莫れ、劇場版クレヨンしんちゃんの第9作。
嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

春日部に出来たテーマパーク「20世紀博」。
その昔懐かしい雰囲気に誘われ、童心に返り夢中になる大人たち。
昭和のノスタルジーに浸っていく中、次第に大人たちは子供を顧みなくなっていく。
そして、それこそがケンちゃんチャコちゃんの陰謀だった!!

正直、この話はちとコワイ。

父ひろしと母みさえが、しんのすけとひまわりをネグレクト(育児拒否)するのです。
また、両親から取り残された子供たちが夜の街角に座り込む風景も、
どこか貧困の国のスラム街のようで、アニメの中に暗い現実が見え隠れする。
そして、子供狩り、思想教育・・・まるでどこかの国のようです。

一方で、この話は感動します。

家族の幸せを取り戻そうとするしんのすけの姿・・・もそうだが、
それ以上に、父ひろしの視点に涙腺が・・・うるうる。
(その小さな幸せを手に入れるために歩んだ半生に・・・(T^T) )

その他、20世紀博で展開する昭和の再現っぷりもすごい。
(ちなみに白黒TVで流れる声はコサキンが担当している)

ありきたりなことばで恐縮ですが、
映画クレヨンしんちゃん、子供向けと侮るなかれ。


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